記事一覧

緑内障禁忌の薬

結構薬剤師さんが診察に見える。普段眼科の門前ではない薬局の薬剤師さんが診察時質問されます。緑内障禁忌の薬についてです。緑内障は大きく分けて閉塞隅角緑内障と開放隅角緑内障があります。一般に抗コリン作用のある薬は緑内障禁忌と添付文書に記載されています。この場合禁忌なのは閉塞隅角緑内障です。さらにレーザーイリドトミーがなされていたら閉塞隅角緑内障では抗コリン在使用してもよいのです。しかし西川病院時代例外的な経験をしました。レーザーイリドトミーがされていましたのでブスコパンを打ってUGI胃透視を施行しました。そしたら目の前が白くなると昼から病棟から呼ばれました。診察するとイリドトミーのホールが小さいのでホールが詰まったのです。イリドトミーのホールが小さいと抗コリン作用で少し散瞳するとホールが詰まります。眼圧は測定不能60mmHG以上でした。眼科の散瞳薬ミドリンさらに泌尿器科の薬つまりOABの薬や感冒薬PL顆粒や胃薬のブスコパンやコランチルは緑内障禁忌薬です。抗コリン薬は認知症患者さんにもBBBを通過し認知機能が悪化することが分かっています。ブスコパンやコランチル古い薬です。私も放射線科にいたころは前立腺疾患、心疾患、緑内障はありませんか?と問診票に書かれているものにサインしたものです。ブスコパンの代わりのグルカゴンは一A4000円。ブスコパンは80円。間違って注射した看護師さんが50倍よあんた何考えてるのと叱ってました。ではPACではどうなるか?PACは隅角は狭いが緑内障性視野変化がない状態です。PACと知る人は少ないほとんどいない。この人が危険です。自分は緑内障ではないと思っているからです。隅角が狭い人は抗コリン剤禁忌と記載するのがよい気がするが何でも新しいことを始めるのは大変です。