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クリニカルイナーシャ

クリニカルイナーシャという言葉をしばしば耳にするようになった。クリニカルイナーシャにイナーシアは慣性のことです。替えずにそのまま様子を見る、その方が診察は早く進む。白内障の手術を勧めるといろいろ聞かれて答えないといけない、しかし怖い手術は怖い、いやだという方がかなりおられる。簡単というと手術を受ける気になるしかし術後に苦情が来る。黄斑上膜があり若くして白内障と硝子体の同時手術を行うとコンタクトレンズから解放され良いことばかりを想像するが苦情ばかりなのには閉口する。またプラス6Dの遠視に対して浅前房で急性緑内障が怖いから白内障の手術を出来るがんかにご紹介させていただきました。漢方薬を余らせてサプリも飲んで私はいっぱい飲んでいるからと自らを正当化させる人がいる。それならサプリや薬局の自費の漢方薬を服用すればよいではないか。そういう時には不問診にする。何を言っても無駄、私のことを不親切と思うだろう。あれもこれも手を出すというのは信頼関係がない証拠。保険診療で漢方薬を処方すると漢方薬でも西洋薬でも大きな制限を受ける。患者さんには保険という公的なお金を使うことは制限診療であることを十分理解してほしい。