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不妊治療の周期療法

不妊治療に漢方薬の周期療法を行う漢方薬局は多い。保険でできる範囲は限られる、つまり動物生薬が保険ではもち入ることができない。月経期は活血化瘀、卵胞期は通絡、黄体期は温腎陽が基本になります。中国人中医師の話はとても理路整然としており納得していました。私たちは保険診療では原則漢方薬は一度の診療で2剤しか処方ができません。保険診療は制限診療です。周期療法を行いでたくさんの人が妊娠に成功したという大学の先生が東京におられた。関西系統中医学医学講座のテキストを今一度読み直すと謎がまだまだ多いのも事実です。現代医学では月に一度しか妊娠の機会がないという排卵の機序と概念があります。仙頭正四郎のお話を聞きいつも婦人科領域での系統中医学講座のテキストに記載されている内容に感動を覚えるものです。月経前は気の症候、月経中は陰血の症候、経中の前半は血瘀、月経後期は血虚や気虚の虚証です。排卵には系統中医学の五臓の考えで心や肝が関与します。関西系統中医学講座は2年で一通り学習することができます。目から鱗のお話に感動して居たら2年なんてあっという間です。来年4月からは第五期関西系統中医学講座が始まります。今の会場はIR大阪駅から徒歩で茶屋町を通り過ぎた阪急インターナショナルの迎え、あるいはJR新大阪から御堂筋線で中津下車すればすぐです。来季の受講をお考えの方は来年2月まで毎月ありますので一度お試しで受講しておかれるとよいと思います。わかった気になりますが結局・・・・。奥が深い系統中医学です。

当帰湯

黄耆建中湯に当帰建中湯そして大建中湯に半夏と厚朴を加えた構成になっているユニークな処方です。大建中湯が入るということは腹部膨満の人に良いとのことです。おなかは温めるとすべてが良くなるか?冷えると悪いことが多い。胃に熱を持つ胃熱にも虚熱と実熱があります。だからしゃっくりは大建中湯であおらないほうが良いと考えました。そして患者さんに伝えました。しゃっくりもゲップも気逆に違いない。まじめな患者さんはこのブログを熟読してお越しなのに感動いたしました。患者さんは私は先生のブログを読んで私は当帰湯の証であると思いました。たいてい患者さんンの納得のため当帰湯を処方することが多いのですが胃熱をとる処方をしました。次回受診までに患者さんに電話をしてみようかとも思いますが迷惑かなとも思います。人間の本当のところなんてなかなか短時間ではわかりません。男性で偉そうにしてしている人は実は重篤な小心者が多くそんな人に限り奥様に偉そうにおっしゃっています。この患者さんもひょっとして・・・・。きっとご主人から大事にされていないところ以前からひそかに思っています。建中湯と理気剤でよくなるとよいなあと思いますがご主人がストレスのような気がします。

ゲップ

IBSでお越しのご婦人がおかげで調子が良くなったがげっぷで具合が悪いとお越しになった。一日中げっぷで調子が悪い何か処方はありませんか。げっぷというのは気が上がってしまっている。半夏や呉茱萸そして陳皮半夏などで気を下すことが一つの私の思いです。もう一つは胃熱や胃寒に対する配慮が必要です。そこで久しぶりに私は半夏瀉心湯を処方いたしました。半夏と乾姜の辛味でスポット心下を広げ黄連・黄ごんの苦味の薬で気を下します。大建中湯で春先までは処方していましたが今年の夏の暑さでクーラー冷えする人そしてアトピー性皮膚炎では肺に熱がこもる方が多かった。胃熱をとる石膏、肺の熱をさばくオウゴン・1番上位に位置する心の熱を冷ます黄連そして湿熱をとるインチンコウつまりカワラヨモギを多用した。半夏瀉心湯は抗がん剤の治療で用いることが多いい。げっぷは気が上向きのベクトルになってしまう状態です。冷えなら九味檳榔湯や呉茱萸湯もよかった。私のブログで当帰湯はどうですかと患者さんはおっしゃった。副膨満感があり大建中湯が合うならそれでもよかったかもしれない。しかし朝寒く昼熱い今の時期には感熱錯雑の半夏瀉心湯をを勧めました。

フローチャートこども漢方

新見正則先生が姫路にお越しになった時にモダン漢方シリーズの3秒でわかる漢方ルールを手にしました。そして新見正則先生と坂崎弘美先生が一緒にお書きになったモダン漢方シリーズのフローチャートこども漢方薬をAMAZONで購入してはいけません。定価よりもはるかに高いのです。フローチャートこども漢方薬。かずが少ない書物にはAMAZONでは特例があるようです。姫路の医師協同組合で買えば安くなったのにと思います。フローチャートこども漢方薬びっくりおいしい飲ませ方を自宅と診療所と2冊配備しました。子供に薬を服用させるのはとても難しい。しかしまあよくもハンバーグ・パンケーキ・カルピス・ココア・マヨネーズ・リンゴジュースなどとの相性を調べられたと思います。そしてオレンジジュースが合わないことを発見されたようです。調剤薬局さんに高田製薬の保険適応のマルツエキスを入れていただきました。保険適応は3歳未満ですので3歳以上の方は和光堂のものを自費で購入していただくか自費カルテで高田製薬のマルツエキスを処方するかになります。そういえばウチダのコウイMは相変わらず逆ザヤなのでしょうか。さらには卸を介さない直取引なのでしょうか。ご存じの方教えてくだ浅い。

木村豪雄先生の漢方よろず相談

木村豪雄先生の漢方よろず相談に参加するのは今回で4回目ですが少人数で全員が指名されるというのは初めてでした。漢方メーカーのMRさんは日曜日の出勤が多い。漢方のリーデイングカンパニーのMRさん休日出勤ありがとうございます。大学時代の先輩がされた質問は芎帰調血飲についてのものでしたが芎帰調血飲そのものについて山本巌先生のご処方は秘密になっていて木村先生もご存じないそうです。明日から使えそうな話ばかりでした。外来に普通に来る風邪には参蘇飲か柴胡桂枝湯や柴胡桂枝湯と桔梗石膏が良いそうです。家族や自分の風邪は太陽病の薬だそうです。呉茱萸湯は飲めたら効く薬つまり飲みにくい方剤だそうです。症状がある貧血には気虚の方剤が良いそうです。また温病は勉強しても方剤が日本では使えないけどね。まさにそのとおりと思うお話ばかりでした。ツムラの竜胆瀉肝湯に温清飲を加えるとコタローの竜胆瀉肝湯に近くなるそうです。八味地黄丸を使いたい人で舌診で苔がない人は六君子湯や人参湯を合法するそうです。今日も一日充実しておりました。

漢方よろず相談

さすがリーデイングカンパニーという漢方よろず相談に参加させていただきました。きょうさすが今日はとは参加者全員が一つ以上質問を行使の先生にぶつけるというものです。飽きないように真ん中の時間は講義で座学でした。参加者全員が質問をぶつけるということは少人数でなければ成立いたしません。先週の子供への漢方薬の服用方法に続き座学ではない素晴らしい講演会でした。講師の先生が九州から私たちのためにわざわざ神戸までお越しくださいましたことに感謝の念でいっぱいです。朝から漢方よろず相談にのっていただきました。よろず相談者の真っ先に先週話題になった麻黄湯とカロナールの併用はどうお考えですかと聞きました。体温をいったん上げる麻黄湯といきなりセットポイントを下げるカロナールの併用は効果がないでしょうとのことでした。私が今も使いこなせない漢方エキス製剤、長い間使ったことがない柴胡桂枝乾姜湯を腹診をせずに使う使用目標を尋ねました。この先生11月5日日本東洋医学会の関西支部総会のランチョンでまたお目にかかれます。今日も一日充実していました。

関西臨床漢方セミナー

今週は毎日講演会に参加して疲れていますがそこで休んではと思い阪急グランドビル26階の関西臨床漢方セミナーへ参加しました。今日は講師が西本隆先生です、満席です、30分前に会場についてテキストを熟読しました。婦人科の漢方薬ということで23,24,25の漢方薬についてさらりと流し血府逐瘀湯を中止とした話つまりせんじ薬のお話でした。1830年に王清任の医林改錯はできたそうです。杉田玄白の解体新書が1774年ですからかなり後になりますが簡単な解剖の話が記載されているそうです。当帰芍薬散と安中散を併用すると少腹逐お湯の方位になるそうです。当帰芍薬散で下腹部が冷えると痛む方向けです。当帰湯は当帰建中湯、黄耆建中湯、大建中湯、半夏厚朴湯をミックスしたような面白い処方です。少しお高いですが以前はよく使っていました。当帰芍薬散加附子というエキス剤があることをご存知の方はかなり詳しい方です。当帰芍薬散にアコニンサン錠を加えただけです。最後は川芎茶調散ですが鼻づまりに良いそうです。麻黄が入った葛根湯川芎辛夷をずっと使うことはない、寒い時に辛夷清肺湯をずっと使うこともない、川芎茶調散には理気がいっぱい入っており鼻づまりに良いというお話でした。私もずっと前に東京の斎藤輝夫先生のお話を聞いてから鼻づまりに川芎茶調散を使っています。

漢方薬加単シロップ

子供に薬をいかに飲ませるか。その答えは漢方薬加単シロップでした。単シロップを漢方薬と混ぜると聞き明日から実践したいと考えています。明日からの診療でお子さんに漢方薬を処方する機会が増えそうな予感がします。母親が味見してこんなもの飲めるはずがないというのが一番まずいパターンです。東日本の震災の年に日本アレルギー学会が幕張で行われたときカレーで味を隠すことを覚え患者さんの保護者さんにはこれまでお勧めしてきました。アレルギーのドライシロップですらこれだから小児に漢方薬をいかに副作用させるかは不可能と思ってきました。漢方医薬学雑誌2015VOL23NO1に答えに一つが記載してありました。昨日の西播臨床漢方研究会でも子供にはまず小建中湯を処方すると会長がおっしゃっていましたがそこに単シロップを入れるともっとおいしくなります。がってん。お迎えの調剤薬局にいっぱい漢方薬が山積みになっている。錠剤カプセルトウモロコシでんぷんが賦形剤でないと服用できない方のエキス顆粒大人も子供も漢方薬を服用するには薬剤師さんをはじめとする医療スタッフの力が必要です。今日は本当に感動的です。

小青竜湯加マヨネーズ

小青竜湯加マヨネーズを試飲してみました。小青竜湯加マヨネーズが結構いけます。今日は朝から西宮神社会館へ漢方薬の服用方法についてお話を聞くため西宮神社会館へ行きました。山陽電車だとちょうど85分位かかりもうちょっとで遅刻するところでした。後半は漢方薬の味見です。小青竜湯加マヨネーズは五味子の酸っぱい味を消してとてもおいしく感じました。今は焼きそばにもマヨネーズをかける味覚音痴の時代です。今の子は亜鉛欠乏ではないかと思いたくなります。お皿の上で混ぜ合わせた小青竜湯加マヨネーズは酸っぱい味が消えてとてもよいお味でした。姫路からはかにもご参加の小児科医がおられたようです。柴胡桂枝湯や抑肝散のクッキー、さらには小青竜湯加カルピスこれもまたおいしかったです。東京の森蘭子先生の小児の薬の服用方法のお話を小児東洋医学会を東京で聞きましたが今日は実習付きでとても感動的でした。内田和漢堂のコウイMが逆ザヤで使えない中マルツエキスにも保険適応があると知りました。単シロップとお湯にとした漢方薬を混ぜて冷やすとよいことも教えていただきました。今日はとてもよかった。

漢方調剤苦労話

昨日のじばさんビルでの第19回西播臨床漢方研究会の中で一般社団法人姫路薬剤師会の発表は姫路薬剤師会と西播の病院薬剤師会のアンケートに基づくものでした。興味深いお話でした。姫路薬剤師会の担当理事の先生方の御尽力に感動しました。薬剤師会の先生がアンケートをまとめ発表されました。保険診療するうえで西播臨床漢方研究会では保険の審査員の先生がおられるので文章にはなりにくいお話が聞けます。西播臨床漢方研究会は私は漢方薬は食前と処方箋に書いて食後に服用するように指導しています。査定が怖いから。しかし審査員の先生からは食後服用で査定されたら再審請求をなさってください。とのコメントがありました。漢方エキス製剤3剤満量処方したら3剤とも3分の一の量は査定されると考える。ダメもとでコメントを入れる。2剤処方の時は薬剤師の先生方は甘草の量に関心があるようです。しかしながら甘草は1グラムでも敏感な方はむくむと私個人は思っている。有名な三谷和男先生は甘草が入っている薬と甘草が入ってない薬を合法するのはよほど考えてくださいとおっしゃいました。温める麻黄湯と冷やすカロナールの同時処方については私個人としては柴葛解飢湯つまり三陽の合病つまり葛根湯と小柴胡湯加桔梗石膏を思い浮かべました。桔梗石膏は陽明病期の処方です。温病学につながる処方です。小柴胡湯は少陽病期そして葛根湯は太陽病期の処方です。太陽と陽明の合病と考えてはいかがと個人的に思いました。帰宅すると漢方の臨床が届いており山口竜司先生の在宅のお話がありましたが10月9日温知会600記念大会でご発表なさるそうです。また今年は10月に福島で行われる第27回漢方治療研究委来年は九州の木村豪雄先生が快調だそうです。来週日曜日は木村豪雄先生の講演を私は聞きに行きます。しばらく週末は漢方尽くしです。今日は午前中西宮神社会館で小児科の漢方の勉強に行きます。漢方尽くしです。日本漢方の話はめったに聞かないおである意味新鮮です。