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糖尿病と目

「糖尿病と目」という原稿を800字以内で書くようにという依頼がきました。アナンウンサーが読んでくださるそうです。吾輩は猫である名前はまだない。まだないのではなく私の場合は影武者で名前は出ないそうである。本当はどんどん悪くなる糖尿病ではなくて寛解することもあるアレルギーが診療するには私にはあっていると思っています。10年以上前の原稿も同封されました。よくできた文章です。何を直すか?治療でしょうか。間違いなく治療が変わりました。また、糖尿病網膜症以外でもありとあらゆる場所に糖尿病が原因となり目の病気が起こることもアピ-ルしたいな。糖尿病連携パスの仕事に医師会で携わるようになった。眼科と内科をつなぐことが必要なことはみんなわかっている。しかしまさか自分がということが10年以上たつとどんどん起こるのが糖尿病です。Ⅰ型糖尿病は発症時期がはっきりしている。これに対してⅡ型糖尿病はいつから糖尿病か誰にもわからない。だから、余計まさかとなるのでしょう。最後に、糖尿病の目の「症状は何もない」ことを絶対書きたいと考えています。

糖尿病の連携治療

姫路市医師会では糖尿病には連携パス委員会というものが存在します。毎月あるようです。糖尿病の治療で連携が難しいことは周知のとおりです。患者さんを教育するか?専門医以外を教育するか?
といった議論があります。理由をかんがえてみますと一つには糖尿病には症状がないサイレントキラーというぞんざいであることが考えられます。内科的にはHbA1cや血糖値を考えてみると数字で八ツキり分かる点です。眼底出血していても黄斑に出血しない限り全く無症状の患者さんが圧倒的に多い。黄斑部に浮腫や出血が起こり始めて自覚症状がある。さらに網膜症にレーザーをする時期を逃さぬようしないといけません。網膜症にレーザーすると視力がかえって低下する例も多い。しかしレーザーしないと新生血管が出現する危険性が高まる。どんどんリスクがたかくなる。患者さんに決して喜ばれることがないのがレーザー治療です。大きな病院では視力が下がるが必要といえば説明したことになる。内科でHbA1Cが下がれば目がよくなると患者さんが思うのはもっともである。今から血圧が上がってふらふらという患者さんが来られます。準備がありますので失礼します。

テネリア

テネリアがいよいよ本日発売です。期待のDPPー4阻害剤です。半減期24時間つまり長時間にわたり有効です。20ミリグラムの剤型のみです。40ミリグラムつまり2錠まで増量可能です。糖尿病のお薬ではアクトスとSU剤しか併用できません。肝臓や腎臓の機能低下に対しても優しそうな感じです。朝昼夕いつ飲んでもよい薬です。田辺三菱と第一三共の併売です。将来的には併用薬が増えることが期待されます。

動脈硬化

生活習慣病はなぜ改善しないといけないか?動脈硬化が原因で血管が狭窄あるいは閉塞するからです。動脈硬化にもガイドラインがあります。2012年度版動脈硬化性疾患予防ガイドラインができあがり、今回の改定で診断基準境界域の設定、脂質管理目標値へのNOnHDL-Cの導入、一次予防における絶対リスク評価による患者の層別化 動脈硬化性疾患の包括的管理、高リスク病態の明示の5点でした。眼底写真で動脈硬化はわかります。血管の交叉現象や動脈と静脈の太さの火でわかります。MRIがない時代は大変重宝されました。

経口糖尿病薬

経口糖尿病薬には3つにわけられます。一つはインスリン分泌改善薬、インスリン分泌改善薬、食後高血糖改善薬の三つです。昔からあるのはビグアナイドとSU剤です。インスリン抵抗性改善薬にはチアゾリジン薬とビグアナイド薬があります。インスリン分泌促進薬にはDPP-4阻害薬とSU薬と速効性インスリン分泌促進薬があります。食後高血糖には速効性インスリン分泌改善薬とアルファグルコシダーゼ阻害薬があります。増えましたねえ薬が?生活習慣病の中でも糖尿病は医療費が高くなります。インスリンやビクトーザをうてば在宅自己注射管理料としてそれだけで8000円以上のお金が必要です。インスリンや高血圧のお薬をやめられた方はどれくらいいらっしゃるでしょうか?そんなにいらっしゃらないはずです。インスリンや高血圧の薬は一度飲むとなかなかやめられません。そうは思いませんか?

テネリア

テネリアは生活習慣病の中でも最も怖いⅡ型糖尿病のくすりです。テネリアは糖尿病の薬の中でDPP-Ⅳ阻害剤に分類されます。DPP-4阻害薬はすでに4種類発売されています。DPP-Ⅳ阻害薬は陰クレチン関連薬と言われています。テネリアは一日一回投与の半減期は約24時間の薬です、SU剤やチアゾリジン系薬剤に併用可能です。糖尿病の患者さんは多剤投与の片が多くいらっしゃいます。2型糖尿病の患者さんに有効です。いままで朝服用すると夕方には効かなくなるという話もありましたが半減期24時間なら大丈夫でしょう。良質なHbA1cつまり体重増加をきたさず低血糖を引き起こさない状態を期待しましょう。まもなく発売です。一年間2週間に一回受診しないと薬がもらえません。

糖尿病薬の副作用

糖尿病薬の副作用って何が思いつかれますか?ビグアナイド系は胃腸関連の副作用、SU剤は長期持続しないこと、DPP-4阻害薬は血糖降下作用が限定的、アクトスは体重増加、心不全、膀胱がんのリスクの上昇、骨折、αーGIはガスが出るなどの腸の不快感、GLP-1作動薬は注射のみで内服薬がないことです。どんな薬も副作用があります。そばだってアレルギーで死ぬこともあります。

ネシーナとアクトス

ネシーナとアクトスはともに武田薬品さんの糖尿病のお薬です。ネシーナとアクトスの合剤をリオベル配合錠と言います。武田薬品のアクトスはアメリカでジェネリック医薬品におされ、さらに日本では膀胱がんリスクで大変な苦戦をしています。と日本経済新聞に昨日掲載されていました。一方、ジャャヌビアとグラクテイブはネシーナと比較してすべての薬と併用可能です。インスリンと併用可能です。ネシーナを飲むと大体HbA1cは1から2下がります。「何の努力もしてないで」とおっしゃいます。DPP-Ⅳ阻害薬はそのDPP-Ⅳ阻害の選択性に大きな差がありいちばんDPP-4に特異的に働くのがネシーナです。DPP-Ⅳはひとの脂肪細胞から出るアディポネクチンです。また、DPP-Ⅳは脂肪細胞や骨格筋細胞においてインスリン抵抗性を惹起する。アクトスとネシーナを併用すると脂質代謝を改善します。アクトスとネシーナは膵臓のβ細胞を保護します。糖尿病自体が発癌リスクを高くするという報告もあります。

高齢者と脱水

生活習慣病や癌ばかりが大きくとりあげられます。そのかげで高齢者の方の熱中症がクローズアップされています。室内で倒れていても熱中症があると誰もが認識をできる社会となりました。わたくしもひとりのみならずの高齢者の世話をさせていただいています。高齢者はいろいろ薬を服用しています。そのため嚥下困難を伴うことも多いと思います。認知症も知らず知らずのうちに進行します。飲水したことも忘れることがあります。尿道バルーンが詰まっていてもうまく表現できません。また暴れているぐらいにしか認識されないことも多いと思います。体温調節機能も十分ではなく表現力も乏しくなっておられます。昨日も医師会の会議でしたがそんなこんなで欠席致しました。猛暑日が続きます。高齢者の方の水分と電解質の補給には十分配慮しましょう。OS-1もいいですが高齢者の方はそんなに飲めません。嚥下筋の低下は想像以上です。

尿酸値が高いといわれたら

尿酸値が高いといわれたならアルコールを減らす、体重を減らす、ストレスを減らす、適度な運動をする。などの努力が必要です。尿をアルカリ化する食品、プリン体の多い食品を取らない。などの努力も必要です。激しい運動もかえって逆効果。尿酸値を上げますよ。なぜ尿酸値を下げる必要があるか?腎障害。これは鶏か卵かわかりませんよ。腎障害で排泄が低下する。尿酸の蓄積が腎臓を障害する。鶏はどちらで卵はどちらですかね。尿路結石。芸能人もよくなってます。尿路結石は尿が酸性になり尿酸が溶けにくくなりできます。これまで体験したことがないような激痛を経験することになります。