記事一覧

痛風

痛風について学ぶ機会をえたのでまとめておきます。痛風は血液中の尿酸値が高くなり関節などにできた痛風結節が腫れて痛くなる状態です。血液中の尿酸値が6を上回るようになると異常値です。痛みにたいしては非ステロイドの抗炎症薬を服用することが必要です。尿酸を下げる薬を飲むと血液中の尿酸値が変動し痛風発作を誘発する恐れがあります。血液中の尿酸値が9になると服用します。プリン体が多い食事をとると高尿酸血症や痛風になりますよ。尿酸値が高くなるとからだが酸性に傾きます。野菜、海藻、牛乳などアルカリ食品を多くとる必要があります。血液中の尿酸値が8になると腎障害、糖尿病、高血圧、メタボリック症候群、尿酸結石野人は薬を服用した方が望ましいとされています。いったん発作が起こったら尿酸値を変動させないのが原則です。血液中の尿酸値が上昇するのはもちろん血液中の尿酸値が下がってもよくありません。痛風患者さんの特徴は95パーセント男性です。熱血漢、ビール大好きまるで自分というタイプのひとです。

整骨院

湿布を整骨院で処方されたという人が最近増えている。白い湿布はいらんという人が多い。その理由は整骨院でもらったからという。整骨院の院長の資格は何でしょうか。医師免許は不要です。整骨院に必要なのは柔道整復師の資格です。以前からビタミン剤と湿布を保険診療の対象から外すという案が浮かんでは消え浮かんでは消える方丈記の書きだしのような世界が続いている。厚生局の指導でも眼科で湿布といわれることもある。整骨院で湿布が出せることに整形外科医でなくとも違和感を覚えるのは私だけでしょうか?○○温湿布とかいうのはロキ○○○テープと違い薬の成分が入っていないとか処置用だとかいろいろ説があるが薬剤師や医師の処方でなく湿布をもらえるのは不思議な気がする。湿布にもいろいろあります。平成20年の薬事法改正で第3類に属する湿布は医師又は薬剤師または登録販売管理者の関与が必要です。

アジルバ

アジルバ錠は以前「アジルバに期待する」というタイトルでブログを書きました。アジルバは高血圧症の薬です。アジルバは約2週間前にいよいよ発売されました。アジルバはAT1ブロッカーに属します。アジルバの売りはなんでしょうか?アジルバの売りは一日中持続的に血圧が下降することです。夜間の高血圧は心血管エベントを増やします。脳卒中や心筋梗塞で倒れやすくなります。著効例が早くも多くみられるそうです。一日の中でいつ飲んでもよいそうです。半減期は14時間です。従いまして早朝高血圧が気になる方はアジルバ錠を眠前服用、仕事でストレスが多い人は朝一回服用するとよいでしょう。日本に税金が入る武田薬品工業のアジルバに期待します。

便秘の漢方薬

糖尿病やアトピー性皮膚炎の患者さんでは便通異常が多い。西洋役と漢方薬でどのように違うのでしょうかと聞かれることが多い。まず、大便を柔らかくする働きを持つ成分の生薬がある。代表は芒硝ですがあとは種の仲間があります。仁という漢字を使っている生薬です。麻子仁とかハトムギことヨクイニン等が代表です。種には油が含まれており便を柔らかくする潤腸作用があります。だから、おなかが痛くなることが少ないといわれています。ももの種である桃仁は潤腸作用だけではなく活血作用もあります。活血作用とは血液をサラサラにする働きです。だから、活血作用のある生薬配合剤は流産に注意です。ウチダのコウイMは補気作用とともに潤腸作用をもっています。補気は補肺氣が中心です。のどを潤すと腸を潤します。腸と肺は表裏の関係です。だから呼吸器を潤すと腸も潤すことになります。

特定健康診査

特定健康診査とはご存知のようにいわゆるメタボ検診のことです。姫路市の場合平成23年と同様に平成24年度も協会健保の方は1425円の差額が必要となります。姫路市国保の方は無料です。みんな無料で受けられると錯覚しそうな制度です。はがきをよく見ないとわかりません。協会健保は保険料率が10パーセントを超え大変そうですね。特定健診が有料になっているのもよくわかります。23年度末に私どものクリニックで特定健診を受けていただいた方は大きな異常はないようです。眼科は前回の診療報酬改定から命に関係ないからもっと診療報酬を下げようとされています。後期高齢者の拠出金が大きな負担というけれど今後もっともっとたいへんになります。国民皆保険をまもるために一人一人の辛抱と努力が必要です。そして国民皆保険を守るためには生活保護受給者の方にも応分の受診時の負担が必要です。

アスピリンの少量投与

バイアスピリンやバファリン81は少量のアスピリンを内服し血液をサラサラにする治療法です。バイアスピリンは100mg、バファリン81は81mgのアスピリンを含有します。今日お越しの患者さんは片方の目が網膜剥離の術後で失明し水泡性角膜症になっておられ虎の子の右目の周りが真っ青になりご本人はうった記憶がないとのことで来院されました。結膜下出血はよく起るがまぶたが真っ青なので何事かわからなかったようです。血液サラサラは決して良いことばかりではありません。ご注意ください。アスピリンは少量で血液サラサラ、多量でどろどろになります。

EPA/AA比

EPA/AAはEPAとAAの比のことです。ご存知のようにAAはアラキドン酸EPAはエイコサペンタエン酸のことです。多価不飽和脂肪酸にはn-6系とn-3系があります。n―3系のことをωー3系つまりαーリノレン酸といい動脈硬化を予防します。n-6をωー6といいリノレン酸といい、摂りすぎると炎症や血栓を起こし動脈硬化を促進します。EPAはよい、そしてAAは体に悪い油です。EPA/AA比が高くなると心臓病や脳血管疾患になる確率が減ることがわかっています。持田製薬のエパデールはすでに後発品もある優れた実績のある薬です。飲みすぎると出血傾向が出現します。ご注意ください。動脈硬化と脂質異常の薬です。

一病息災

普通は無病息災ですが一病息災という考えというか言葉を学びました。一病息災とは何かきっかけがいるということですね。一病息災は何かのきっかけで受診し他の病気がみつかることです。あるいは一病息災とは医療機関にたまたま受診したことをきっかけに病気が見つかることです。花粉症をきっかけに眼科を受診し緑内障がみつかることも不幸中のさいわいといえませんか。なかなか緑内障を発見することは大変です。難しいことです。これが本当の一病息災です。

青魚

青魚は体に良いとされる。青魚の油をnー3系のリノレン酸つまりEPAまたの名をイコサペンタエン酸といいます。EPAは血栓を予防します。一方、植物油や動物性脂肪の多いnー6系のリノール酸は体の中でアラキドン酸に変化しますそして血栓を作ります。また、漢方の世界では、補腎の働きがあるとされています。しかし、青魚はアレルギーの世界では悪者です。じんましんといえば青魚を思い浮かべる方が多くおられます。エスキモーの寒い所に住む方に動脈硬化性疾患が少ないことから発見されたのがイコサペンタエン酸です。NHKの試してガッテンで紹介されたときは多くの方がEPAつまりエパデールを希望して受診されました。血液サラサラとは出血しやすいことでもあります。

アジルバに期待する

糖尿病のコントロールで血糖ばかりいじると高くつく。血圧をコントロールするのが賢明な場合も多いと考える。アジルバは24時間持続的に血圧をさげてくれる。アジルバは日本にいっぱい税金をおさめてくれる武田薬品工業の新薬です。持続性AT1レセプターブロッカーです。夜間の血圧も早朝の血圧もこれでばっちり下がるそうです。今は糖尿病でもHbA1cが6.5から7ぐらいまでさがったら後は脂質代謝異常や高血圧の管理をした方が医療費削減につながるという意見が多くなっているようです。そこでアジルバをもちいることで24時間血圧を下げると糖尿病の合併症の進行が優位に抑えられる可能性があります。網膜症が黄斑にある場合血糖をコントロールすることで黄斑浮腫が増悪し眼科医が恨まれることが多々ある。アジルバを使えば日本に税金が入る。糖尿病網膜症で失明する人が減ることを祈る。