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血瘀と気

気血水といえば日本漢方です、気血津液弁証は中医学です。日本の漢方では瘀血と言いますが中医学では血瘀といいます。血瘀は生活習慣病のどろどろな血液をさす場合と子宮筋腫などのできものも血瘀と呼びます。瘀血顔〔おけつかお〕という表現を聞かれたことはありますか?細絡がみられる顔です、細絡は全身に見られ足にも見られます、私には女性の足を見ることは不可能です。四診合参といいますがなかなか難しい。血瘀のひとでは舌を診ると紫色であったり瘀点・瘀斑がみられます、さらに下の裏側を見ると舌下静脈の怒張があれば血瘀です。日本漢方か中医学かの鑑別として水があります。水はすいと読みます。中医学では正常な液体を津液〔しんえき〕と読みます、痰飲とか湿と呼びます。みずという用語を使う医療従事者は日本漢方です。貧血は血だけの異常でしょうか?赤い液体である血があっても廻らなければ意味がありません。酸素は赤血球という車に乗っかって全身を巡ります。貧血は気血両虚です、単なる血虚ではありません。四物湯だけ服用しても血虚は改善しません。気虚の基本処方は四君子湯です。有名な三谷和男先生が10年以上前に講演会で四君子湯を単独で用いて有効だった経験ある?と聞かれました。私はありませんとお答えいたしました、足りない気を補うだけではだめで二陳湯で気を巡らせる必要があるそうです。要するに仙頭先生が言われるように物質だけが存在しても意味がないと思います。今日は書写の夜桜見物によるは家族で行きます。珍しく誘われて参加する気になりました。