記事一覧

妊娠とアレルギー

先日妊娠8か月のアレルギーの女性がお越しなった。アレルギーで目がかゆいとのことで催奇形性の時期が終わっているので普通に薬を処方することとしました。最後に言われたのが「まさかステロイドなんか入ってないでしょうね」ということでした。妊娠4週から12週は器官形成期であると同時に催奇形性の時期である。転が約といえども鼻粘膜から吸収されます。β遮断薬の点眼では一時間後の血液中の濃度は内服薬と同じです。抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬の中で添付文書上の妊娠中禁忌薬はケトチフェン、トラニラスト、ぺミロラストカリウムの3つがあります。ステロイドは人間が作っている物質です。PSL換算で5MGは作っています。だからかつしかも点眼液という局所投与なので比較的安全であると思うが患者さんには危険と思うようである、この人がもうすぐ母になるということは生まれてくる子供にステロイドといったときもっと拒否反応があることが予想される。授乳中も多くの質問があるが絶対大丈夫というのはない。分子量600以下の物質は胎盤移行性がある、特に非イオン・脂溶性の薬物には移行性がある。BBBとはblood brain barrierつまり血液脳関門のことです。血液脳関門つまりBBBを薬が通過するかどうかは脂溶性かどうかというのが大切です。抗ヒスタミン薬の場合はBBBを通過すると眠たくなる、過食による体重増加がおこる。昔は拮抗薬と受容体がアレルギーの場合、結合するかどうかの問題でしたが今は以前ブログに何度か記載したインバースアゴニストの考え方です。ヒスタミン受容体にも活性型と非活性型があります。抗アレルギー薬は非活性型受容体をブロックして活性型受容体になることを防ぎます。