記事一覧

米国のドライアイ治療

日本ではドライアイ治療は新薬が出たためムチン産生にスポットがあたっています。然し、ご存知のようにアメリカでは涙の浸透圧にスポットが当たっています。アメリカのドライアイのコアメカニズムは浸透圧の上昇により炎症が起こりムチンが欠損し涙液安定性が低下します。免疫抑制剤のレスターシスが涙液浸透圧を下げる為更には炎症を抑制するためムチン産生抑制します。その結果角膜上皮障害が起こります。Tcellを活性化するICAM-1decoyが治験中だそうです。JAKinhibiterつまりJANUS KINASE INHIBITERの略です。サイトカインが最初と最後に働くところを阻害するそうです。F社の関節リウマチの薬ですがドライアイの点眼として開発中だそうです。分子標的薬はものすごく高価な薬です。低分子化合物の代表は抗がん剤で有名なイレッサです。生物学的製剤はモノクローナル抗体製剤が代表です。これらも点眼への試みがなされています。これらの話は大阪で日本医科大学の主任教授から伺った目からうろこのお話です。水を補う治療だけでは不十分ですがステロいさらには免疫抑制剤や生物学的製剤。ドライアイはシンドロームであり涙液浸透圧を図ることはなかなか困難であることが話を難しくしているそうです。日本のドライアイはBUっ短縮型ドライアイ、アメリカのドライアイはシェーグレン症候群ベースのドライアイというのが大きな違いの根源のようです。