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外傷性視神経症

外傷性視神経症という病名を聞かれたことはありますか?昔はつまり学生時代は視束管骨折と名付けられていました。必ずしも骨折を伴わないので外傷性視神経症と呼ばれています。眉毛の外側にけががあれば怖いという話をお聞きになったことはありますか?病名としては外傷性視神経症です。眉毛の外側には視束管が通っているため視束管の骨折や周囲の血腫による圧迫つまり外傷性視神経症を疑います。しかし、交通外傷で病院に運ばれ入院するときには意識状態が悪く意識が回復し始めてはっとする。片目が見えない。眼科に回ってきたときにはすでに遅しという経験が何度かありました。数週間後には視神経萎縮を起こし蒼白になります。骨折は20パーセント程度しかCTを用いても検出できないそうです。スインギングフラッシュライトテストRAPD陽性の有無を確認する必要があります。治療としてはステロイドパルス療法があります。しかし、自然治癒力もあるように考えが変わってきています。まあ、けがで意識がない状態になれば頭の中のことで精いっぱいです。鹿も動くからCTやMRIで薄く断層写真を撮ることは難しい。