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トビエースと抗コリン作用

さらに強くというタイトルでトビエースが登場しました。トビエースは過活動性膀胱の治療薬です。抗コリン作用には膀胱の収縮抑制、眼圧上昇、胃腸の平滑筋の収縮運動の抑制、狭心症発作の誘発等が挙げられます。抗コリン作用は花粉症やかぜのくすりでのどが渇く、便秘、尿閉等不快な症状の多くを指します。抗コリン作用は口、前立腺、大腸など多くの臓器と関係します。その中でも意外と知られていないのが抗コリン作用と頭です。頭と泌尿器科はつながっています。認知症の人にPL顆粒など抗コリン作用が強いものを投与すると錯乱状態になることがある。意外と知られていない事実です。今のアレルギー世代が高齢者になると抗アレルギー薬で認知機能が低下することが予測される。ファイザーから出た新薬のトビエースはデトルシトールのプロドラッグだそうです。今までのプロドラッグはロキソプロフェンのように胃腸障害という副作用軽減が目的でしたがトビエースは過活動性膀胱の治療効果を高める為また抗コリン作用を軽減するためにプロドラッグになったところが特筆されます。さらにCYP2D6は個人差があるためデトルシトールでは増量不可でしたがトビエースでは可能になりました。