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慢性疼痛とオピオイド

慢性疼痛とは「疾患が通常治癒するのに必要な期間を超えているにもかかわらず、訴えつづけられる痛み」です。最近、疼痛は心因性疼痛と侵害受容性疼痛さらに神経障害性疼痛の3つにわけられるようです。例えば慢性腰痛は侵害受容性疼痛と神経障害性疼痛の混合型が60パーセントです。オピオイドが有効なのは侵害受容体性疼痛と神経障害性疼痛です。当然ですが心因性疼痛には使ってはいけない。オピオイド依存症を生むだけです。オピオイドとは「アヘン類似物質」のことでモルヒネ、コデインが含まれます。慢性腰痛には椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症が含まれます。痛み止めといえば一般にNSAIDsつまり非ステロイド消炎鎮痛剤です。さらには最近では末梢神経障害性疼痛の薬であるリリカつまりプレガバリンが普及しています。しかし眠くて眠くてという患者さんが多いのも事実です。2010年から強オピオイドであるノルスパンテープが使えるようになりました。私も複数の患者さんに頼まれ慢性疼痛にノルスパンテープを処方しておりましたがかぶれるようになりその後手術に至りました。ノルスパンテープの登場とともにオピオイドは気軽に使えるようなりました。日本はオピオイドなどの麻薬使用量が少ないとされてきましたが現在は必ずしもそうとは限りません。