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百合

漢方の世界では百合をびゃくごうと読みます。百合が入った唯一のエキス製剤をご存知ですか?びゃくごうが入っているのは辛夷清肺湯のみです。しんいはこぶしです。百合や「こぶし」が入った辛夷清肺湯はさぞやうまいと思われるかもしれませんがたいていの患者さんは「まずい。飲めない。」といわれます。「びゃくごうびょう」をごぞんじですか?百合が効果ある病気のことです。「孤惑の病」ともいいます。ノイローゼ、うつ、自律神経失調症などがびゃくごう病、「孤惑の病」に該当します。金匱要略に「寡黙でしゃべらない」「目無りたがらないが眠れない」「寒気や熱感がはっきりしない」との条文の記載があります。辛夷清肺湯はなぜ清肺湯か?はなづまりつまり蓄膿の薬です。肺は鼻に開竅するといいます。辛夷は鼻を開くすりです。そこで、辛夷清肺湯が誕生したのでしょうか?びゃくごうは潤肺止咳、寧心安神作用があります。昔の中国は四文字熟語が大好きです。最近鼻が詰まるという人は多いような気がするのは気のせいでしょうか?