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漢方薬バンバン返戻されます

漢方薬を嬉しそうに使っているといつの間にか返戻と査定の嵐が来る。それが今日2年も前に査定されたと思しきツムラ加味帰脾湯が復活した。平成29年のレセプトで一人の患者さんの症状を詳記しなさいと帰ってきたのになぜか2年前のレセプトで査定されたツムラ加味帰脾湯が初めて復活しました。2年も前の加味帰脾湯です。そして調剤料も復活した。ツムラ麦門冬湯は相変わらずだめでした。加味帰脾湯と麦門冬湯はどちらも漢方薬の中では高価です。なぜこのようになったかといえばひと月に多くて2剤の漢方薬を認めようということに全国的になっている。ところが月初めに受診して漢方薬を2種類二回目の受診でまた2種類。そしたら4種類の漢方薬を処方したとみなされて返戻付箋がいつの間にか来るようになった。同じでよかったら処方する、そうでなく変法を希望する患者さんには月が替わってからお越しいただくように最近は心がけている。症状を詳記しなさいといわれて一生懸命書いても返戻されるということ査定を前提にしているように思う今日この頃です。ほとんど原審通りで帰ってくる。調剤薬局の調剤料15点も復活した。薬を処方したら確実に存することが起こりえる。薬局は一円も損をしない。多剤処方が悪いのは老年医学会がいう通りそれなら漢方薬は煎じてすべてを一つにしないといけない。

日本東洋医学会兵庫県部会

神戸大学医学部附属病院の正面入り口左手前の会館の3階にあるシスメックホールで日本東洋医学会兵庫県部会は行われました。これで専門医更新の単位100と総会と医療安全研修が終わったということだ。ううれしー。疎経活血湯は四物湯加桃仁であると三谷和男先生に教わりました補血と活血の両方を押する方剤が疎経活血湯であるといわれていました。そして防風通聖散と五積散は表裏の関係にあることを学びました。矢数先生は今日は矢数芳英先生のご講演を聞きました。矢数先生のご講演のご講演は素晴らしいがバカなわたしにはメモを取る間もないスピードでした。来週大阪でまた矢数先生の講演はあるさらにもう一回日本東洋医学会関西支部例会でも矢数先生の講演がある。聞きに行きたいが仙頭正四郎先生の追っかけをしている身としてはなかなか難しい。そういえば今日は大分で仙頭繊維の講演があった、そして大分の織部和弘先生が日本小児東洋医学会で横浜でご講演なさっているはずです。体は一つしかないから残念です。帰りにもっこすでそばをいただこうと思ったがいっぱいだったので持ち帰りました。昨日から神戸をうろうろいったん帰ってまた朝早くからうろうろ疲れました。

漢方薬は2剤まで

月の初めにお越しになって14日そしてもう一度お越しになって今度は長期にほしいといわれ28日あるいは21日処方したらバサッと保険が査定される、薬だけではなく眼科の検査も血液検査も社会保険ではバッサリ査定が入る。そんな医療の裏側をご存じない方が子供医療の無料化を勝ち得たようにおっしゃる。最近では姫路市の北側では高校生まで医療費無料のところが出ている。過疎化対策なのか。高校出たら都会へ行ってしまうのに何の意味があるのか。高齢者医療は無料から定額、今は1割から3割の定率になっている。後期高齢者は今は1割だが通則2割になっている、すでに国会を通過している。社会保険は後期高齢者への拠出金が悩みの種です。派遣労働者の組合は解散した。安い医療費で漢方薬、湿布やアレルギー薬を処方できなくなる日は遠くないかもしれない。500円自己負担説もある、保険はずし説もある。漢方薬は今日は出せませんとお帰りいただく時代が来ている。西洋薬なら60日もあるけれど。湿布も28枚以上出すと姫路市内で査定されているようです。調剤薬局は1円も損しない、すべて医療機関から減点される。縦覧突合も厳しくなっている。日本だけ医学部が異常な人気の様です。労働時間だけで評価する時代を迎え2024年以降医師も今までの様には働けなくなる。

漢方薬の副作用NO1

漢方薬の副作用で一番多いのが甘草によるむくみと高血圧です。血圧が170もあるとお電話いただきました、きっと甘草甘い草ですよ。昔患者さんがかんぞうの薬が薬局でどうのこうの言ってましたがと患者さんがおっしゃるのを聞き甘草と言う薬が患者さんには肝臓の薬に聞こえたらしい、それ以来私は甘草あまいくさと口にするようにしている、時にはメモを渡している。調剤薬局でむくんだり血圧が上がったりしたら連絡くださいというのは助かる。患者さんは副作用よりも何がどのように聞くという言ことに関心を持っているまさか漢方薬で副作用が自分に起こるとは思っていません。きかなくても優しい漢方薬、よく効くが怖いステロイド。そんなイメージの方が私のところには多いように思う。カルテの表紙に甘草禁忌と書いてある人は多い、それをカプセルと錠剤でお願いしますというご婦人は多い。なかなか難しい注文です。甘草による副作用以外に漢方薬の副作用で多いのはアレルギー性の肝障害、怖いのは風邪のように熱が出て痰が絡まない咳を伴う間質性肺炎。その他胃があれる人も多い、話は変わりますが鍼灸院の先生が八味地黄丸を飲みなさいと言ったからくださいは自費診療、小児科でもらったのと同じ保湿剤くださいも自費。保険でというんには縛りがある。この薬出せますかあも自費。問診など診察に伴い処方するものです。本人来てないんですけども自費。無診療投薬は保険適応外。

漢方薬の服薬指導

来週の水曜日には医師会館で姫路市の方の前でコメントを発表するするになっている。それにもかかわらずエキス漢方ZtoAのチラシを見て東京の神田に行こうか迷った。来週はいよいよ相模原臨床アレルギーセミナーでパシフィコ横浜です。43回日本小児東洋医学会の前夜祭が2015年9月19日(土)に行われましたようだ。つちうら東口クリニックの川島先生が会長を務められ時の小児東洋医学会です。土曜日の夜20時を回っているのに話は盛り上がりました。演者の先生以外で座長のご指名でお話くださったのが森蘭子先生でした。漢方薬を飲ませるためには何かと混ぜると有効と方剤と混ぜるものを教えてくださった。これはオリジナルの話だ凄いと感動いたしました。その後坂崎弘美先生の講演を聞いてまた感動しました。というわけで今日は関西系統中医学講座を早退し東京神田へ向かいました。森蘭子先生と龍野先生。龍野先生はかつて創世記の系統中医学講座の参加されていました。来週は休診にして相模原臨床アレルギーセミナーで横浜へ行きます。一日漢方付け一日allergy付けというのはとてもHAPPYな気分になります。

梅雨でしんどい、夏到来いよいよ夏です。

梅雨でしんどいという方が多い、梅雨明け宣言が出た。いよいよ夏到来です、身体は消耗し当然ヘルペスや麦粒腫が増える。昨年の夏も帯状疱疹が多かった、私のところで多いのは眼部帯状疱疹です、なんかわからないときはステロイドを使わないことが重要です、ステロイドは免疫力を落とします。免疫力を高めるために漢方薬を併用しませんかというと半数の人がんで見ようかといわれる。今年は前半全く雨が降らなかった。後半は一部の地域でレベル5が出た。話は変わるが世界とのワクチンギャップは解消されているがここ3年、2歳未満のお子さんが、水稲ワクチンを定期接種で2回接種されるようになり見事に水痘は激減した。一方、水痘の減少と反比例して大人の帯状疱疹が増えた。先日も左の背中にぶつぶつをつぶした跡が見える。やっぱり帯状疱疹でした。免疫力を高めるには睡眠が重要だとお話しています。今の水痘ワクチンは日本発のワクチンです。日本人には実績があります。あの痛みもう二度とごめん、帯状疱疹になりたくないなら5から7年ごとにワクチン接種が推奨されます。身近な人から痛みを聞いてワクチン接種する人が多い。

湿邪

日本の周りは海。つまり湿気が多い。刺身を日本人は好む、これも湿。その湿気が悪さをするのが湿邪なのです。風邪をくっつくことが多いのも特徴です。湿邪にはどのような特徴があるか。重濁、気機を阻害する、粘滞、下部を犯す、寒化・熱化しやすい、長引きやすい、陰邪である。以上哲学的にのべる湿邪です。水にも良い水悪い水がある。悪い水の一部が湿邪。その他に飲邪、痰邪がある。今の時期の日本は梅雨前線の停滞に伴い湿邪がいっぱい。要約夏めいてまいりました。夏の気候特に7月から8月の気候が来年のスギ花粉の飛散に大きな影響を及ぼすとされている。今日もスギ花粉症の舌下免疫療法のお薬シダトレンをお二人に導入した。花粉症は風湿の邪が体に侵入すると考えている。花粉症の体質改善は舌下免疫療法である。5年間で数百人に舌下免疫療法を行ってきたが今も続くのは100人いるかいないと思う。特にダニアレルギーによるアレルギー性鼻炎は夏にひどくなるが私はこんなもんやと困った様子がない方が多い。今年は蒸し暑い、湿邪が多い、風邪はいろいろな邪と結びつき病気の原因となる、湿は熱や寒と結びつく。風邪は百病の長といわれます。風が吹いて飛ぶのが花粉です。夏の間に来年の春に飛散するスギ花粉に備えるのは素晴らしいことです。最近は舌下免疫療法のお薬の処方箋もあちこち飛んでいく、調剤薬局からの疑義紹介があちこちからくる。夏休みだからスターバックスもサンマルクカフェもよく混んでいる

薬剤乱用頭痛

薬剤乱用頭痛にはロキソニンことロキソプロフェンナトリウムなどのNSAIDsや風邪薬、エナジードリンクのようなカフェインが高濃度含まれた飲み物の乱用が大きく関与しているそうです。私も何か痛み止めといわれたら漢方薬、100歩譲ってアセトアミノフェンを処方している、ひと月に10日を3月続けると薬剤乱用頭痛に至ると漢方薬の講演会でお話が出た。漢方の頭痛の講演会で久しぶりに頭痛の話を聞きました、という趣旨の発言をされる医師がおられました、4月から医薬品業界は急速に変化している。POWERPOINTのスライドの資料が配布禁止だそうです、理由は適応外の内容が含まれる。だから出版物の雑誌にも一部適応外の内容が含まれる可能性があるとのことで資料配布禁止だそうです。古典に帰れということだろうか、これでは漢方医学の進歩はストップするかもしれない。他の医療機関で効かないといて受診する方も減少するだろう。これからは西洋医学の病名により漢方薬を選んで処方する時代が来るのか来ないのか。漢方薬で気津液血を巡らせる治療で痛みを散じる治療をしたいだからロキソニン下さいといわれたら出さない。ついでに持って起きたからロキソニン下さいは自由診療の世界です。適応外使用に対して厳しくなっている再発性単純疱疹の再発予防のファムビル以外は予防投与はできない。ロキソプロフェンナトリウムは優しい薬ではないようだ。頭痛はもちろん片頭痛も漢方薬で高価なトリプタンも皆さん減量ができています。

石膏桔梗湯はどこ行った

コタロー漢方製薬には不思議な名前の漢方薬があると講演会で演者さんがおっしゃる。漢方エキス製剤で桔梗といえば桔梗石膏と桔梗湯がある。桔梗と甘草で桔梗湯、桔梗と石膏で桔梗石膏。桔梗石膏はなぜ生薬の量が少ない桔梗が前に来るのか。量的に多い石膏が後ろなのか。麻黄湯は麻黄が主役だから麻黄湯のなったらしい。桔梗石膏ではなく石膏桔梗湯では何がいけないのか。こんなこと考えるのは賢い人だけです。また葛根湯辛夷川芎の川芎が先か辛夷が先か。コタロー漢方製薬以外は葛根湯川芎辛夷コタロー漢方製薬のみ葛根湯辛夷川芎。コタロー漢方製薬のみ葛根湯辛夷川芎なのは最初に販売したのがコタロー漢方製薬そのあと偉い先生が葛根湯辛夷川芎と名付けたので他社のものはそれにならって葛根湯川芎辛夷のなったそうです。という話を講演会で効きました。エキス製剤の一部の番号が異なるのはなぜか。私にはわからないことがいっぱいある。

気津液血

普通東洋医学では気血津液と呼ぶ、気血水と日本漢方では呼ぶ。系統中医学では気血液津と呼ぶ、詳しくは成書標準東洋医学に記載がある。あえて軽いもの順に並べたのが気津液血、逆に重たいものから読むと血液津気の順になる。この天才的発想。[変えようとするなわかろうとしなさい]と心理学では言うが昔に変えるつまり古典に帰るのではなく時代にあったものに変えていくことが大切だ。日本東洋医学会では日本で独自に発展した日本漢方の根拠は古典にあるから専門医更新のための症例では古典の条文に準拠することを求めている。中医学の準拠するものは素問ということにある。昨今韓医学の韓国との政治レベルでの対話がうまくいかない。同じようなことが東洋医学でも起こっているのではないか。東洋医学には日本漢方、中医学、韓医学そして台湾にも独自発展した医学が存在するそうです。中国が中医学を標準にしようとした、ISOに登録しようとした。それに対抗するには古典に帰れとなるかもしれない。日本の漢方は江戸時代には高いレベルにあった、しかし西洋医学を明治政府が標準にした。そして日本の漢方のレベルが落ちた、見聞きした話ばかりです。今日も朝からムシムシします。